抗菌薬

 

 

非定型肺炎

クラミジアマイコプラズマ細胞壁を持たないためWBC上昇は見られない。

レジオネラ…細胞内寄生菌だがGNRのためWBC上昇することもある。

https://www.jstage.jst.go.jp/article/naika/106/9/106_1916/_pdf/-char/en

白血球数を上昇させるメカニズムとしては,細胞壁成分が肺胞マクロファージを刺激し,granulocyte-colony stimulating factor(G-CSF)を放出することによるものと考えられるため,細胞壁を有さないマイコプラズマ及びクラミドフィラにおいては,白血球上昇を認める頻度は低い.一方,マクロファージ内で増殖し,かつ,LPSを有するレジオネラにおいては,白血球上昇を認める頻度が高い.

 

びまん性汎細気管支炎

マクロライド系抗菌薬(エリスロマイシン、クラリスロマイシンなど)

抗菌作用より抗炎症・過剰分泌抑制作用のため。

 

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https://hospinfo.tokyo-med.ac.jp/shinryo/kansen/data/luncheon_20160511.pdf

ペニシリン系  …グラム陽性菌に対する抗菌作用が主。

カルバペネム系 …広い抗菌スペクトル

バンコマイシン …Gram(+)に有効、Gram(-)には無効→MRSA、耐性緑膿菌などに使う。

メトロニダゾール…偏性嫌気性菌 (酸素化で死滅)

         膣トリコモナス、赤痢アメーバなど特定の原虫

 

嫌気性菌感染…メトロニダゾールを併用する

腹膜炎、偽膜性腸炎副鼻腔炎、筋炎、膿瘍など

内因性嫌気性菌 (粘膜上)、外因性嫌気性菌 (環境中、医原性)

http://medical.radionikkei.jp/kansenshotoday_pdf/kansenshotoday-120718.pdf

http://medical.radionikkei.jp/kansenshotoday_pdf/kansenshotoday-150107.pdf

 

偽膜性大腸炎セフェム系が誘因。休薬で改善しなければバンコマイシンかメトロニダゾールを内服。

出血性大腸炎ペニシリン系が誘因。休薬により改善。

 

細菌性髄膜炎

髄液検査でGPC(双球菌)の場合、肺炎球菌が起因菌として疑われる。カルバペネム系は広域すぎるのでセフトリアキソン+バンコマイシンで治療開始することが多い。

GPC→肺炎球菌性、GNR→インフルエンザ菌性、結核髄膜炎ではステロイドを併用。

頭部外傷や手術の既往がある患者にはMRSAを考慮しバンコマイシンを併用したい。

起因菌が不明の場合、免疫能は維持されていると考える。細菌性髄膜炎を否定せず、広域抗菌薬を投与。

16~50歳     カルバペネム

 ≧50歳     カルバペネム系  +バンコマイシン

     or アンピシリン+③セフェム+バンコマイシン

 

ピロリ菌除菌

一次除菌 アモキシシリン+クラリスロマイシン+PPI 1 week

二次除菌 アモキシシリン+メトロニダゾール+PPI  1 week