血管炎
＜高安動脈炎＞
＜巨細胞性動脈炎＞
症状…浅側頭動脈の怒張・硬結、眼動脈狭窄による虚血性視神経症・失明。
半数にリウマチ性多発筋痛症を合併。
治療…ステロイド長期投与(著効するが再燃しやすい)
＜結節性多発動脈炎＞
概要…各内臓臓器に向かう動脈やその分枝レベルの小～中等度の太さの筋壁を有する動脈に炎症が起こる。
症状…紫斑・結節性紅斑、腎障害、多発単神経炎
中血管炎であるため糸球体病炎は生じない。
病理…変性期には中膜、内膜の浮腫とフィブリノイド変性が認められる。炎症期には中膜、外膜に好中球、ときに好酸球、リンパ球、形質細胞が浸潤し、フィブリノイド壊死は血管全層におよぶ。その結果、内弾性板は断裂し、消失する。炎症期が過ぎると、組織球、線維芽細胞が外膜より侵入し、肉芽期に入る。肉芽期には内膜増殖がおこり、血管内腔が閉塞するほど高度になることがある。 https://www.vas-mhlw.org/html/pathology/atlas/3-1.html
＜川崎病＞
☆ANCA関連血管炎
・顕微鏡的多発血管炎
・好酸球性多発血管炎性肉芽腫症
・多発血管炎性肉芽腫症
＜顕微鏡的多発血管炎＞
日本人に多い。
症状…紫斑、間質性肺炎、急速進行性糸球体腎炎、多発単神経炎など
MPO-ANCA(P-ANCA)
治療…ステロイド、シクロホスファミド(B cell抑制)
＜好酸球性多発血管炎性肉芽腫症：Churg-Strauss症候群＞
好発…気管支喘息患者
症状…喘息症状＋多発肺浸潤影、多発単神経炎、関節痛
治療…ステロイド、シクロホスファミド
＜多発血管炎性肉芽腫症：Wegener肉芽腫症＞
症状…上気道炎(鼻閉・膿性鼻汁・気管支炎)
鼻軟骨変形、肺内肉芽腫、急速進行性糸球体腎炎
PR3-ANCA(C-ANCA)
治療…シクロホスファミドを中心に、ステロイド併用。
＜ベーチェット病＞
好中球の異常活性により多彩な血管を侵す。
主症状…ブドウ膜炎、口腔内アフタ性潰瘍、外陰部潰瘍、皮膚症状(結節性紅斑)
